脅迫とは?恐喝とは?

脅迫とは何でしょうか。どのような行為を意味するのでしょうか。

脅迫罪の場合
脅迫罪の成立要件(法律用語では構成要件といいます)は、生命・身体・自由・名誉または財産に対して害悪を加える旨を告知することです。告知する害悪は、他人を畏怖させるに足りる程度でなければなりません。相手に不快感や気味悪さ、困惑を感じさせる程度では足りないとされています。脅迫罪の法定刑は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金です。

恐喝罪の場合
恐喝とは何でしょうか。脅迫の定義とはどのように異なるのでしょうか。恐喝罪の成立要件は、他人を畏怖させる程度の暴行または脅迫を行なうことによって、財物を交付させることです。ここにいう暴行・脅迫は、単に人を困惑させたり漠然とした不安感を生じさせたりするだけでは足りず、他人を畏怖させるに足りるものである必要があるとされています。恐喝罪の法定刑は、10年以下の懲役です。

このように、恐喝罪は、人を畏怖させる程度の脅迫を行なうという点では脅迫罪と共通するものの、それによって財物を交付させる点で、脅迫罪と異なっています。

脅迫、強要、恐喝、強盗、威力業務妨害、それぞれの違いは?

人を脅す、あるいは脅して義務のないことをさせる、またはすべきことをさせないという犯罪の類型には、脅迫罪、強要罪、恐喝罪、強盗罪、そして威力業務妨害罪があります。

では、これらはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。

脅迫罪の場合
脅迫罪は、生命、身体、自由、名誉または財産に対して害を加える旨を告知して脅迫した場合に成立します。法定刑は、2年以下の懲役または30万円以下の罰金です。

強要罪の場合
強要罪は、生命、身体、自由、名誉もしくは財産に対して害を加える旨を告知して脅迫すること、または暴行をすることによって、人に義務のないことを行なわせたり、権利の行使を妨害したりした場合に成立します。法定刑は、3年以下の懲役です。

恐喝罪の場合
恐喝罪は、人を恐喝して財物を交付させた場合に成立します。法定刑は10年以下の懲役です。

強盗罪の場合
強盗罪は、暴行または脅迫を用いて財物を強取した場合に成立します。法定刑は5年以上20年以下の懲役です。

威力業務妨害罪の場合
威力業務妨害罪は、威力を用いて人の業務を妨害した場合に成立します。法定刑は3年以下の懲役または50万円以下の罰金です。

これらの違いは、まず行為の内容にあります。

行為の内容(特に、用いる暴行・脅迫の程度)で成立する犯罪が異なる
脅迫は、ただ相手を脅すだけです。強要罪は、相手を脅すにとどまらず、さらに義務のないことを行なわせたり、権利の行使を妨げたりします。恐喝罪は、相手を畏怖させるに足りる暴行・脅迫を用いて財物を交付させます。これは強要罪の特別類型です。強盗罪はさらに、相手の犯行を抑圧できるだけの暴行・脅迫を用いて財物を奪い取ります。脅迫・強要・恐喝よりも、暴行・脅迫の程度が強いのです。他方、威力業務妨害罪は、人の意思を制圧するような勢力を用いて、人の業務を妨害するおそれのある行為を行ないます。

法律が何を保護しているかで成立する犯罪が異なる
脅迫罪では、個人の意思の自由が侵害されます。他方、強要罪では、意思決定に基づく行動の自由が侵害されます。恐喝罪では、被害者の財産とともに、その意思決定あるいは行動の自由が侵害されます。同様に、強盗罪では、被害者の財産とともに、人格的な法益も侵害されます。威力業務妨害罪では、人格的活動の自由が侵害される側面もありますが、それよりは社会的活動の自由が侵害される側面の方が強くあります。

 

脅迫罪は、具体的にどのようなことを言ったり行なったりすると成立するのでしょうか。

脅迫罪が成立する条件とは?
脅迫罪が成立するための条件である、告知する害悪の内容は、ある程度具体的である必要があります。これは、脅迫においては、告知される害悪が他人を畏怖させるに足りる程度の者である必要があるからです。

脅迫罪が成立する具体的なケースとは?
過去の判例や学説によると、たとえば交通事故に遭った場合に示談金を求めたところ、相手が示談気を払いたがらないので、「訴えるぞ」、「告訴するぞ」、「殴るぞ」、「殺すぞ」、「警察に言うぞ」ということは、恫喝の内容として具体性があるとされています。同じ集落やコミュニティーに属する人に対して「村八分にするぞ」と言えば、集団を挙げて相手のことを無視することだと予想することができるので、害悪の内容が十分に具体的であるといえるでしょう。これに対して、「呪うぞ」というだけでは、呪うことによってどのような害悪を相手に及ぼすのかが具体的でないため、相手を畏怖させるに足りるとは認められにくいでしょう。

ネットを使っても脅迫罪が成立する

害悪の告知の方法は、相手が不特定であっても構いません。インターネット上で不特定多数の人に対して迷惑メールを送り、そのメールの中で害悪を告知している場合も、脅迫罪は成立し得るのです。

 

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